協会活動報告と会員情報
【BtoBコミュニケーション研究会若手部会活動報告】「Z世代の共感を得るカギは?」 ~明電舎プロモーション事例に学ぶ、セミナー&意見交換会を開催~
2026-10-08
7月1日(水)、日刊工業新聞社地下第3会議室において、BtoBコミュニケーション研究会若手部会主催による若年層向けブランディングをテーマにしたセミナーを開催した。株式会社明電舎コーポレートコミュニケーション推進部宣伝・情報管理課課長の川口大裕氏を講師に迎え、Z世代への認知獲得が重要性を増す中、同社が展開するユニークなコンテンツを活用したプロモーションなど、施策の背景と成果を学んだ。
はじめに、明電舎が直面していた深刻な課題が示された。1990年代後半以降、広告宣伝費の抑制により露出が減った結果、10 ~ 20代での認知が大きく落ち込んだという。そこで同社は若年層を最重要ターゲットと位置づけ、テレビ中の“PUSH型”広告から、生活者が自ら見に行きたくなる“PULL型”への転換を図った。
具体的な取り組みとして、SNSを活用したWebムービーやピクセルアートについて説明された。キャラクターへの投票企画やショート動画配信により、広告を「押し付けられるもの」から「楽しめるコンテンツ」へと変換した点が特徴である。実際に、YouTube広告から自発的に検索する若者や、鉄道運転士からの共感コメントなど、多数のポジティブな反応が寄せられたとしている。
また、同社は業容を周知させるためのWebコンテンツにも注力している。若者カルチャーに合わせたイラスト、クイズ形 式の導入、階層的なビジュアル構成など、情報量を抑えつつ感情を喚起する工夫を凝らし、「学び」を意識させずに理解を深める仕組みが解説された。さらにドキュメンタリー映像で、真空遮断器の環境負荷低減など事業のリアルを丁寧に描き、企業の社会的意義を伝えている。こうして薄く広めの情報発信に始まり、生活とのつながり、そして会社の真の姿を深耕することに続くコミュニケーションモデルを構築している。
最後にZ世代の共感を得るためには、「企業の熱意をぶつけるのではなく、手紙やプレゼントのように“受け手の喜び” を中心に据えること」が重要であるとまとめた。
講演後の意見交換では、聴講者から自らの課題をふまえた活発な質疑応答があった。その後は軽食を用意しての交流会へと続き、参加者同士で名刺交換、懇談が行われた。広報の悩みや若年層向け施策について和やかに語り合う様子が見られ、BtoB企業のブランド価値向上に向けた新たな視点を共有する有意義な機会となった。





